日本犯罪社会学会 Japanese Association of Sociological CriminologyJASC

会長の挨拶

第16期会長挨拶

次世代の犯罪学
〜日本犯罪学のバトンタッチ〜

日本犯罪社会学会
第16期会長 石塚伸一

 

 第15期に続き日本犯罪社会学会の会長に就任しました。当学会は、1974年、20世紀初頭から社会病理現象を研究していた社会学と第2次大戦後の刑事法学の新たな潮流とが合流し、犯罪社会学の発展・普及および研究者相互の連携・協力を目的に設立されました。爾来、研究者と実務家とが、現実の犯罪現象をめぐって自由闊達な議論する「場」として発展してきました。

 前期は、「会員500人の達成」、「研究と教育と社会貢献という学術の発展の基盤形成」そして「犯罪学の研究・教育の教学主体の創設」の3つの目標を掲げて活動してきました。スローガンは、 “I have three dreams. Near future they will come true. Shall we do criminology?”、「3つの夢を実現し、多くの人と犯罪学を共に学んでいこう」でした。結局、どのひとつも実現することはできませんでした。忸怩たる思いがあります。すべてが「道半ば」ではありますが、日本の犯罪社会学研究のポテンシャルを具体的なかたちにして、つぎの時代にバトンタッチするために、再任をお引き受けすることにしました。

 この間、多くの方の協力を得て、会費値上げによる財政基盤の確立、桐蔭横浜大学および甲南大学における学術大会の開催、そして、國學院大學における犯罪関連学会合同大会の共同開催、龍谷大学での総会開催を行なうことができました。理事・委員・スタッフ等には、こころよりお礼申し上げます。

 あるひとつの学科(ディシプリン)が「通常科学(サイエンス)」として確立するためには、「研究と教育と社会貢献という学術の発展サイクル」を構築し、学的営みの成果である「知」を次世代へとバトンを手渡していくことが必要です。第16期は、「科学化」と「国際化」を新たな目標に加え、日本型犯罪学カリキュラムの構築と犯罪学リテラシーの向上、日本犯罪学情報の発信によって、犯罪学的「知」を現実社会に実装していきたいと考えます。

 微力ではありますが、みなさまと一緒に、日本の犯罪学・刑事政策学の発展に寄与していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

以上


2018年1月6日 東京
品川 立正大学にて