国際犯罪学会第16回世界大会
会長挨拶
矢島正見
国際犯罪学会第16回世界大会が2011年8月、日本の神戸で開催されます。欧米の研究者はもとよりのこと、アジアからも多くの研究者が参加します。そして犯罪研究の一大イベントがおこなわれます。
私は韓国のソウルで1998年に開催された第12回世界大会に出席しましたが、そのスケールの大きさに圧倒されました。語学の弱い私ですが、それでも「世界大会とはこういうものなのだ」という実感が湧き、実に良い経験になりました。
2011年の日本での大会では、英語、フランス語、スペイン語のほかに、開催地の日本語が使用されます。そういえば、韓国の大会では韓国語が使用されていました。
したがって、日本で開催するということは、実に願ってもないチャンスなわけです。交通費は極安、慣れた土地、日本語通用、知り合い多数、等々、こうした条件があれば、語学力など関係なく参加することが出来ます。まだ外国での大きな大会に参加したことのない方は、このチャンスを逃してはいけません。初体験をしてください。もちろん、参加して、研究報告をすれば、それは素晴らしいことですが、参加するだけでも大きな意義があります。
日本犯罪社会学会は、主催者である日本犯罪関連学会連合会の一員として、国際犯罪学会第16回世界大会の準備に積極的に取り組んでいます。学会主催のシンポジウム等もいくつか考えています。また、連合会の他の犯罪関係の学会も独自の企画をもって参加しています。日本犯罪心理学会は年次大会を世界大会のなかでおこなう計画でいます。各学会が日本人研究者のパワーを全開するように頑張っています。
皆様もどうか積極的に参加されますよう、願ってやみません。2011年8月に世界大会の会場でお会いしましょう。
国際犯罪学会第16回世界大会のご案内
日 時: |
2011年8月5日(金)〜9日(火) |
場 所: |
神戸国際会議場 |
テーマ: |
グローバルな社会・経済的危機と犯罪統制戦略―地域・国家間の比較 |
全体会では国際的に著名な研究者が次の4つのトピックに関する研究発表を行います。
|
1. |
グローバルな経済危機と犯罪学 |
|
2. |
国家モデルと犯罪予防戦略 |
|
3. |
企業犯罪・ビジネス犯罪 |
|
4. |
臨床犯罪学のフロンティア |
大会ホームページ→→ http://wcon2011.com(リンク切れ)
日本犯罪社会学会のセッション
現代日本の犯罪発生率の低さを理解する (5102) |
|
<第8回公開シンポジウム> |
|
8月5日(金)14:15-17:30 神戸国際会議場 301室 |
(同時通訳/公開) |
|
(敬称略) |
企画: |
河合幹雄(桐蔭横浜大学) |
司会: |
矢島正見(中央大学) |
報告: |
「日本の犯罪発生率の低さについての諸説」 |
|
|
守山 正(拓殖大学) |
|
「日本における強盗防犯の成功の原因」 |
|
|
河合 幹雄(桐蔭横浜大学) |
|
「日本における犯罪者の再犯と刑事司法制度改革」 |
|
|
太田 達也(慶應義塾大学) |
|
「日本における少年非行への対応」 |
|
|
鮎川 潤(関西学院大学) |
|
「暴力団犯罪の実態と対応について」 |
|
|
貴志 浩平(警察庁刑事局) |
|
|
グローバルな危機における経済犯罪 (8107) |
|
8月8日(月)13:15-14:45 神戸国際会議場 502室 |
(逐次通訳) |
|
(敬称略) |
企画: |
横山實(國學院大學) |
司会: |
Peter Grabosky(オーストラリア) |
報告: |
The Merger of White-Collar and Organized Crime? : Economic Crimes and Their Tenuous Connection with the Global Financial Crisis |
|
|
Levi, Michael Cardiff University |
|
Development of Economic Crimes and Its Control in Hungary |
|
|
Levay, Miklos Constitutional Court of Hungary |
|
Where's the Crime?: On the Lack of Prosecution of Major Financial Fraud in the Global Economic Meltdown |
|
|
Pontell, Henry N. University of California, Irvine |
|
Transnational Economic Crimes against Global Environment/Ecology: One Aspect of Applied Complexity Green Criminology, Victimology and Social Justice |
|
|
竹村 典良(桐蔭横浜大学) |
|
Transnational Economic Crimes out of and into Japan at the Global Crisis |
|
|
横山 實(國學院大學) |
アジアとアメリカにおける死刑の現状 (8111) |
|
8月8日(月)13:15-16:30 神戸国際会議場 301 |
(同時通訳/公開) |
|
(敬称略) |
企画・司会: |
石塚伸一(龍谷大学) |
報告: |
The Death Penalty in Japan |
|
|
布施 勇如(龍谷大学) |
|
The Death Penalty in South Korea |
|
|
Park, Byungsick Dongguk University |
|
The Death Penalty in Taiwan |
|
|
Hsieh, Ju-Yuan National Chengchi University |
|
The Death Penalty in China |
|
|
王雲海(一橋大学) |
判決前調査制度の国際比較−合理的量刑のための制度的方策として (8133) |
|
8月8日(月)17:15-20:30 神戸国際会議場 301室 |
(同時通訳/公開) |
8133 |
(敬称略) |
企画・司会: |
武内謙治(九州大学) |
報告: |
The Absence of Pre-Sentence Report System and Its Prospective Introduction in Japan |
|
|
本庄 武(一橋大学) |
|
Punishment and Sentencing: What Can Pre-Sentence Reports Achieve? |
|
|
Tata, Cyrus University of Strathclyde |
|
Justice Plans and Overview Reports in Disability Services, Victoria, Australia |
|
|
Taylor, Kathy Victorian Department of Human Services, Australia |
|
Welfare Support for the Defendants with Welfare Needs in Criminal Trials |
|
|
原田 和明 (南海福祉専門学校) |
|
Investigations to Determine Individual Circumstances in Order to Promote Offender Orientated Sentencing: Discussing Functional Equivalents to a Presentence Investigation Report in Germany |
|
|
Kunz, Karl-Ludwig Bern University |
討論者: |
Kerner, Hans-Jurgen University of Tubingen |
|
|
|